あなたのシミはどんなシミ?
- 2020年04月18日
- カテゴリー:美容のお部屋
30代前半から40代にかけて表れやすいといわれる「シミ」。
実は、シミにはいくつかの種類があるということをご存知ですか?
シミは種類によって治療方法が違うので、正しい診断・適切な治療を行うことが重要です。
それでは、シミの種類について詳しく見ていきましょう。
【老人性色素斑】
老人性色素斑は、最も一般的なシミ。
「老人性」というネーミングですが、原因の多くは紫外線です。
紫外線によってメラニンが作られると肌が黒くなり、通常ならターンオーバーによって徐々にもとの肌色に戻ります。
しかし過剰に紫外線を浴び続けるとメラニンが肌の中に留まり、それが老人性色素斑(シミ)となります。
20代から発症することもありますが、60歳以上では必発といっていいほど一般的なシミです。
<治療> QスイッチYAGレーザー、Qスイッチルビーレーザー、ルートロピール
【脂漏性角化症】
『老人性いぼ』とも呼ばれ、60歳以降では必発といっていいほど一般的なシミ。
紫外線による肌の老化が原因と考えられています。老人性色素斑から発生することもよくあります。
年々、少しずつ大きくなり、数も増えてきます。小さいうちに取ってしまえば、問題ありませんので、早めの処置をおすすめします。
<治療> 液体窒素(保険適応)
【肝班】
頬や眼の下、額などに左右対称にみられる薄茶色のシミ。
30代〜60代の女性に多くみられ、女性ホルモンによる影響、皮膚の過度な摩擦、ストレスや肌に合わない化粧品などが原因と言われています。
特に妊娠中やピルを服用している人はできやすいので要注意。
摩擦や刺激、紫外線でも濃くなっていくので、適切なケアをすることが大切です。
<治療> トーニング
【雀卵斑(じゃくらんはん)】
「そばかす」と呼ばれる、鼻を中心に左右対称に散らばる茶色の小さなシミ。
1つずつのシミは1~5mm大でほぼ均等に並びます。
そばかすは幼児期に発症することが多く、思春期頃までに濃くなることが多いです。
そばかすは紫外線を浴びることで誘発されるため、日焼けにより増悪します。
<治療> QスイッチYAGレーザー、Qスイッチルビーレーザー、ルートロピール
【色素沈着】
ニキビやケガ、火傷をした皮膚が炎症を起こした後にできるシミ。
炎症後色素沈着は、皮膚のターンオーバーとともに、しだいに消えることが多いのですが、皮膚の炎症が悪化して色が濃くなってしまった部分は、消えずに残ることもあります。
虫さされの跡が残ったり、ムダ毛を処理して毛穴が黒ずんだりすることがありますが、これも炎症後色素沈着の一種です。
色素沈着をおこした場所が紫外線を浴び続けると、色がだんだんと濃くなっていくので、注意が必要です。
<治療> ビタミンC内服、トーニング、ハイドロキノン塗布
【ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)】
ADMはアザの一種で、その多くは成人になってから(20~30代)頬や額の両側に現れます。
はっきりした原因は不明ですが、遺伝的な要因も考えられており、家族にADMの人がいたら、発症する可能性が高いと考えられます。
肝斑との区別が難しいのですが、ADMはソバカスより少し大きく、グレーから紫がかっているのが特徴です。
<治療> QスイッチYAGレーザー、Qスイッチルビーレーザー、ルートロピール
【太田母斑】
太田母斑は額、目の回り、頬、鼻、耳介に生ずる青アザで、通常、顔の片側に生じます。
生後半年以内に生ずることが多く、成長と共に濃くなることがあります。
典型的な太田母斑は青紫色から灰紫青色で、そこに薄い褐色の小色素斑が混在します。
<治療> Qスイッチルビーレーザー
上記のように、シミにはさまざまな種類があります。
また、一見シミのように見えても、ADMや太田母斑のように、シミではなくアザである場合も多く、適切な治療を受けるためには、正しい診断が重要となります。
正しい診断を行うためには、豊富な知識・経験が必要となりますので、美容経験の多い皮膚科専門医を選ぶことをお勧めします。